都会の喧騒から離れて自然の中でのんびり過ごすハイキング。興味はあってもどこに行ったらよいものかわからなくて、中々チャレンジできないでいる方も多いのではないでしょうか。
実はハイキングは景色を楽しんだり、自然に触れ合うことが目的なので、初心者や子供でも参加しやすいアウトドアアクティビティなんです。ところが、山を登ることを目的とした登山のイメージが、先行してしまい、いつのまにかハードルが高くなっているようです。
そこで今回の記事では、初心者でも気軽にチャレンジできる丹沢エリアの魅力を満喫できる6つのコースと、ハイキングに出かける際の注意点などをご紹介します。
丹沢エリアで楽しもう!オススメのハイキングスポット
ハイキングスポットとして、絶大な人気を誇る丹沢エリアには、初心者向け・展望コース・スリリングな上級者コースなど、魅力的なハイキングコースがたくさんあります。そこで今回は、丹沢エリアの魅力を満喫できるコースをご紹介します。
point1:都内から近い本格的な山
人気の大倉登山口までは東京駅から小田急渋沢駅まで乗り換えなしでおよそ1時間半→渋沢駅からはバスで登山口まで15分ほどです。山間から登り始めるヤビツ峠に向かう場合は、新宿から小田急秦野駅まで乗り換えなしで1時間→秦野駅からヤビツ峠までははバスで50分ほどです。塩水橋登山口から登る場合は、新宿から小田急本厚木駅まで乗り換えなしでおよそ50分→本厚木駅から塩水橋まではバスで50分ほど。都心からアクセスも良く、様々なルートから登ることが出来るのが魅力的ですね。
point2:魅力的なルートがたくさん
丹沢の魅力のひとつは魅力的なルートがたくさんあること。丹沢は神奈川の屋根とも呼ばれ、大きな山域には初心者向けの簡単なコースから、しっかり山に登りたい上級者向けのコース迄、様々なルートが存在します。初心者から上級者まで楽しめるのが丹沢の魅力といえるでしょう。
point3:疲れた体を癒やすスポットが沢山
丹沢では下山後に温泉につかることもできます。付近にはスーパー銭湯から温泉宿まで様々な温泉があるので、行きたい温泉に合わせてルートを決めてみるのも良いかもしれません。なんといっても温泉後に飲むビールは最高ですよね!
丹沢のおすすめハイキングコース6選
そんな初心者から上級者までもが楽しめる丹沢ハイキング。今回は丹沢のおすすめのハイキングコースを6つをご紹介します。
大山登山コース
東京駅からのアクセス
東京駅から約1時間で、小田急「伊勢原駅」に到着します。伊勢原駅から登山口の「大山ケーブル」までは、伊勢原駅北口 4番バス乗り場から「大山ケーブル行き」に乗車し、約25分で到着します。(バスは早朝7時台~18時台まで、1時間に3~4本出ている)
下山までのコースタイム
全長約4.5km、約3時間10分のハイキングコースです。登りはケーブルカーを利用して、阿夫利神社に向かい、神社の鳥居をくぐり抜けて登り2時間20分のハイキングのスタートです。急こう配の階段を登り、樹林の気持ちよい登山道を歩き、頂上を目指します。
下山は、山頂から東の方の見晴台コースを下っていきます。見晴台コースは、ところどころ展望が開けているので、風を感じる気持ちの良いコースです。
道中のおすすめポイント
バスを降りてケーブルカーの乗車口までの間に、お食事処やお土産屋さんなどのお店が建ち並んでいるので、デートスポット・観光スポットとしても人気です。
野鳥の鳴き声が響き渡る山には、野生の鹿なども生息しているため、運が良ければ可愛い動物たちと出会えるかもしれません。また、ケーブルカーで行ける阿夫利神社からの景色や歴史ある建物が魅力の大山寺・三十六童子の階段も見どころの一つです。
弘法山登山コース
東京駅からのアクセス
東京駅から小田急「秦野駅」まで、約1時間30分で到着し、そこからから登山口までは徒歩約20分で行けます。
下山までのコースタイム
全長7km、約2時間30分のハイキングコースです。スタート地点の弘法山公園内の階段が整備されたハイキングコースへ向かい、ここから浅間山山頂まで、長い登りを焦らず進んで行きます。浅間山山頂から下り、再び登山道の階段を登り、展望台が見えたら権現山へ到着です。
そこから約1km、長い階段を下りていくと、弘法山山頂の目印である鐘楼に出会えます。山頂のお堂の裏手から、アップダウンを繰り返しながら、45分ほど下って行くと、吾妻山山頂に到着し、道標に従って進むと、約25分で鶴巻温泉に到着します。
道中のおすすめポイント
登り口からしばらくは、最初で最後の難関ともいえる急な木段が続きますが、浅間山の山頂の東屋からは、美しい富士山が眺められ、それまでの疲れも吹き飛びます。
また、権現山は「かながわ探鳥地50選」に選定されていることから、登山道は1年を通じて、可愛らしい野鳥の姿やさえずりを楽しめます。
大野山登山コース
東京からのアクセス
東京駅からJR東日本の東海道本線 国府津駅へ向かい、JR御殿場線に乗り換え、8番目の谷峨駅で下車します。アクセスの所要時間は乗り換えを含め約2時間です。
下山までのアクセス
全長11km、約4時間のスタンダードなハイキングコースで、JR御殿場「谷峨駅」をスタートし「山北駅」にゴールします。ゴール地点の駅周辺には温泉施設があるので、ハイキングの後に温泉で疲れを取りたい方におすすめです。
道中のおすすめポイント
関東の冨士見100景に選定されているだけあって、その眺望の素晴らしさは、大野山最大の魅力といわれていますが、それ以上に、道中の至る所で眺められる表情の異なる富士山の虜になる人が後を絶ちません。
鍋割山登山コース
東京駅からのアクセス
東京駅から約1時間20分で、小田急「渋沢駅」に到着すると、渋沢駅 北口にある2番乗り場から「大倉行」のバスに乗車し、「大倉」で下車します。渋沢駅から登山口の大倉までの乗車時間は約25分です。
下山までのコースタイム
登り・下り、約5時間半のハイキングコースは、前半は、舗装された平坦な西山林道を歩きますが、道中川沿いを歩いたり、沢を繋ぐ木橋を渡るポイントがいくつかあるので、アクティブに楽しみながら頂上を目指せます。
ただし、後半は標高差があり急傾斜が続くので、体力に自信のある方におすすめのコースです。
道中のおすすめポイント
沢沿い歩きや山頂から眺める富士山の美しい景色が評判です。平坦な道を歩き続け、沢が目の前に登場すると、一気に表情が変わり、楽しいコースになっていきます。特に、ブナの美しい緑の葉が輝く、春から夏にかけてのシーズンがおすすめです。
三ノ塔登山コース
東京駅からのアクセス
東京駅から約1時間の小田急「秦野駅」に到着すると、登山口の「ヤビツ峠」まではバスで約25分、ヤビツ峠のバス停から三ノ塔の登山口まで、徒歩で25分かかります。
下山までのコースタイム
平均的には、登り1時間40分、下り1時間20分の3時間10分のコースです。バス停の「ヤビツ峠」と三ノ塔の往復になりますが、あまり標高差がないので、気持ちよく表尾根の稜線歩きと駿河湾の絶景を楽します。
体力的にも厳しくないので、短い時間で美しい景色を楽しみたい方におすすめのコースです。
道中のおすすめポイント
朝早く登るほど空気が澄んでいるので、晴れた日には駿河湾から昇る太陽の光が海面を照らし、キラキラと美しい光を放つ、絶景を堪能できます。
仏果山登山コース
東京駅からのアクセス
東京駅から小田急「本厚木駅」まで1時間20分、小田急「本厚木駅」から登山口の「仏果山」登山口までは、バスで約40分かかります。
下山までのコースタイム
登りは、仏果山登山口から宮ケ瀬越へ歩き、そこから高取山を経て、仏果山を目指す縦走コース、下りは仏果山から半原バス停までとなり、登り・下りとも1時間40分のコースとなります。あまり人のいないコースなので、静かな時間を楽しめますが、道に迷わないように注意する必要があります。
道中のおすすめポイント
丹沢エリアでよく見かけられる階段が少なく、登山道が歩きやすいところがポイントです。、宮ノ瀬湖や丹沢山地を眺めながらのハイキングは、標高差も少なく、体力的に優しいコースにもかかわらず、人が少ないので、静かな山の魅力をダイレクトに感じられます。
また、仏果山の頂上にある展望台からは、360度のパノラマで、丹沢山塊を眺められる絶好のビューポイントです。
丹沢エリアでハイキングするときの注意点
お昼過ぎには下山できる余裕をもった計画を
日帰りができるハイキングスポットだから大丈夫と、甘く見てはいけません。登る前は自分の体力に自信があっても、実際に登ってみると、岩場や急な登りに遭遇して、予定通り進めない、疲れて歩けないというようなアクシデントで、計画よりも下山が遅れてしまうことが多々あります。
また、天候の変わりやすい山では、時間が遅れて帰り道が暗くなるだけでなく、突然霧が出てきて視界不良になってしまうこともあるようです。自然を楽しむためのハイキングでは、何が起きるのか分からないので、万が一に備えて、午前中は山で過ごして、午後からは自宅でのんびり過ごすぐらいのつもりで、余裕をもった計画を立てるようにしましょう。
天気が悪くなっても良いように雨具は欠かさずに
出かけるとき快晴で、ハイキング日和と思っていても、変わりやすいのが山の天気です。いくら日帰りのハイキングでも、雨に降られて衣服が濡れてしまうと、一気に体温が下がり、低体温症になってしまう危険があります。ハイキングに出かけるときは、必ず雨具を準備しましょう。その際は、傘ではなく両手が使えるレインウエアがベストです。
飲み物や水分は十分に準備しよう
暑い季節だけでなく涼しい時期でも、歩いていると気づかないうちに汗をたくさんかいてしまい、体の中の水分が失われてしまいます。ハイキング中は、喉が渇く前に水分補給するのがポイントです。ハイキングに出かける際は、水筒の中にお茶やスポーツドリンクを入れ、その他にお水を1本用意しておくことをおすすめします。お水は、水分補給のほかに、擦り傷をした時など傷口を洗うのに便利です。
コンパスと地図は準備しておこう
ハイキング中に、ハイキングコースや現在地を知るための地図は重要です。観光案内所や最寄り駅に設置してある簡単なマップや、地図アプリをダウンロードしておくと、電波が届かなくても地図が確認できるので、いざと時に重宝します。また、地図と一緒に準備しておきたいのが、目的地の方角を確認するためのコンパスです。
みんなでハイキングに来たのに、いつの間にかはぐれて、道に迷ってしまったという時に便利です。歩き慣れない山道でのアクシデントに焦らないためにも、ハイキングコースをしっかり調べるとともに、地図とコンパスも忘れずに準備しましょう。
まとめ
今回は、神奈川県の丹沢エリアにある人気のハイキングスポットを6選ご紹介しました。ご紹介した丹沢エリアの山々は、標高こそあまり高くありませんが、山に足を踏み入れると、雄大な山地が広がり、その迫力に圧倒されます。
富士山の大展望が広がる丹沢エリアの各ハイキングスポットには、四季折々の草花が咲き誇り、シーズンになると美しい紅葉を楽しむ人で賑わいます。せっかくの休日、都会の喧騒から離れ、ハイキングで身も心もリフレッシュしてはいかがでしょう。