秋に差し掛かり、ハイキングシーズンを迎えます。でもせっかくハイキングを楽しむのであれば、ケガなく安全に楽しみたいですよね。
今回はハイキングの歩き方についの紹介です。歩き方をちょっと意識するだけで、ケガと疲労の軽減につながります。ぜひ参考にしてみてください。
自然に囲まれながら身体を動かせる!人気の趣味、ハイキング!
「最近ちょっと運動不足だから解消したい」「アウトドアでリフレッシュしたい」そんな人たちにおすすめなのがハイキング。
自然に囲まれながら身体を動かすことができるハイキングは老若男女問わず人気の趣味です。運動習慣のない人や、体力に不安を感じるような人でも自分のペースで楽しむことができます。
まずは登山口で大事な準備
ここではハイキングを始める前の登山口でするべき準備について解説します。具体的な準備は次の2点です。
- 準備運動で身体をほぐそう
- 荷物の詰め方や靴ひものチェック
ハイキングをより楽しく行うための大切な準備です。1つずつ確認していきましょう。
1,準備運動で身体をほぐそう
1つ目は準備運動で身体をほぐすことです。準備運動には2つの目的があります。1つは運動前に体温を上昇させ、細胞を活発化させる目的です。そしてもう1つは関節の動きを円滑にさせ、運動中のケガを防止させることです。
特にハイキングの場合は下半身を常に使うため、ストレッチや柔軟運動を行うと良いでしょう。身体を伸ばす時には、しっかり深呼吸をすることも忘れないようにしましょう。
2,荷物の詰め方や靴ひものチェック
次に荷物の詰め方と靴ひものチェックです。荷物の詰め方に関して明確なルールはありません。しかし、「頻繁に使うものは取り出しやすい場所にしまう」「動いた時にバランスが崩れないような詰め方をする」この2点を意識すると良いでしょう。
取り出しに関しては、行動食・地図・コンパスなど必要となる場面を想定して上部に詰めます。また詰め方によってはバランスや体感重量が大きく異なるため、バランスを考えて詰めていくことが大切です。
靴ひもに関しては、何度も靴ひもを結び直すストレスと靴ひもを踏んで転倒するリスクを軽減するために必ずチェックしておきましょう。
ここでは解けづらい靴ひもの結び方を紹介します。
ちゃんと知ってる?登り道での歩き方
ここでは登り道での歩き方について紹介します。舗装された道と異なり自然の道は足元が不安定なことが多いです。従ってハイキングのための歩き方を意識する必要があります。
以下の3点を意識して歩いてみましょう。
- 歩幅はやや狭くとって足の裏全体を地面につける
- 身体は真っすぐに保って重心を移動するように歩く
- 呼吸も速度を一定のペースを意識する
それぞれのポイントを抑えましょう。
1,歩幅はやや狭くとって足の裏全体を地面につける
1点目は歩幅を狭く、足裏全体で着地することです。普段の道と異なり自然の道は傾斜が頻繁にあります。大きな歩幅で歩くと距離が稼げるため楽に思えますが、踏み込みが大きくなり股関節に負荷がかかってしまうのです。ハイキングは数時間単位の歩行であるため、負荷を軽減させる狭い歩幅で歩きましょう。
また着地の際は足裏全体で地面につけるようにしましょう。よくつま先から着地する光景を見かけます。
つま先からの着地は踏み込みを強くしますが、その分ふくらはぎに負荷がかかりやすいのが特徴です。登り道のつま先歩きでは常にふくらはぎに負荷がかかりすぎてしまうため、足裏全体で着地するように意識しましょう。足を高く上げることで足全体を真っすぐに着地させることができます。
2,身体は真っすぐに保って重心を移動するように歩く
2点目は身体を真っすぐに保って重心を移動するするように歩きましょう。傾斜のある道ではついつい視線が足元に集中してしまう人が多いです。その結果背中全体が丸まり、姿勢が悪くなってしまいます。
身体を真っすぐに保つことを意識して、視線を下げないようにしましょう。そして足を踏み込んで進むのではなく、体の重心を使って歩きます。
重心を前に倒すと、身体が倒れないように足が勝手に前に踏み出しますよね。この感覚を利用して重心移動させることが大切です。
3,呼吸も速度も一定のペースを意識する
3点目は呼吸も速度も一定のペースを意識しましょう。ハイキングは長距離歩行です。後半に体力を備えるために息が上がらない程度の速度を一定に保ちましょう。
会話をしながらでも苦しくない程度のスピードが理想とされています。
ちゃんと知ってる?下り道での歩き方
続いて紹介するのは下り道での歩き方。実は登り道より下り道のほうが足に負荷がかかりやすいため注意が必要です。
下り道の歩き方でポイントとなるのは次の3点です。
- 下りは歩幅をかなり小さくとって滑らないように
- 身体は真っすぐに保って重心を移動するするように歩く
- 呼吸も速度も一定のペースを意識する
それぞれ解説します。
1,下りは歩幅をかなり小さくとって滑らないように
1点目は歩幅を小さくとることです。下り道の場合、歩幅を大きく踏み込んであるいてしまうと勢いがついてしまいます。勢いがつくと着地の際に足の踏ん張りが必要になり、これが足全体の負担につながるのです。
また強く踏ん張ると滑りやすい足元では滑ったり転倒のリスクがあります。従って歩幅を小さく、ゆっくり歩くことが大切です。
2,身体は真っすぐに保って重心を移動するように歩く
2点目は身体を真っすぐに保ちながら重心移動することです。これは登り道と同じイメージで捉えましょう。
下り道の場合、傾斜に逆らうために身体が後ろに反って歩く人が多いです。この歩き方だと着地の際に足全体に強い負荷がかかり、足を痛めてしまうリスクが生じます。
下り道であっても身体は常に真っすぐな姿勢を保つことを意識しましょう。
3,呼吸も速度も一定のペースを意識する
3点目は呼吸も速度も一定のペースを意識することです。下り道は勢いがつくため、ついつい速いペースで下ってしまいます。
既に登り道で疲労が蓄積されていることを考えると、下り道であっても一定のペースで進むことが大切です。
より元気に動くための休憩のちょっとしたコツ
ここではハイキング中の休憩に関する解説です。コツとして2点紹介します。
- 定期的に身体を休めること
- 汗をかかないために意識する服装
1つずつ見ていきましょう。
1,定期的に休もう!休憩のポイント
1点目は休憩の重要性です。水分補給や行動食を食べたり、ハイキングにおいて休憩は必要不可欠です。
基本的な考え方は、最低でも1時間に1回15分程度を目安に休憩を取り入れます。体力は個人差がありますが、疲れを感じる前に取るような意識が丁度です。
また可能であれば休憩中は座らないようにしましょう。座ってしまうと体全体が落ち着いてしまい、歩行ペースに影響を与えてしまいます。
2,汗をかかないのが大切!着ているもののポイント
2点目は汗をかかないために体温調整することです。汗をかくと身体のベタつきやミネラル不足に陥ります。
汗をかきすぎないように休憩中は服装で体温調整することが大切です。シャツからTシャツに着替えたり、服装で体温調整をするようにしましょう。
その際、素材は化学繊維など速乾性の良いものを選ぶのがおすすめです。
うっかり見落としがちな荷物のコツ
ここではザックやパッキングのコツについての紹介です。ザックの重量はバランスや歩行に大きな影響を与えます。
3点のポイントを確認しておきましょう。
- ザックと荷物の量を見直す
- パッキングのポイント
- 荷物の整理の仕方
それぞれ解説します。
1,ちょうど良いザック使ってる?荷物の量を見直そう
1点目はザックや荷物の量を見直すことです。ハイキング中ずっと持ち歩くザックは必要最低限で軽くしたほうが負担が軽くて楽ですよね。
あったら困らないということで、つい沢山荷物を詰めてしまいがちです。必要なものを改めて見直すのも良いでしょう。
ザックは種類や容量ごとに沢山あります。普段使うリュックでもハイキングは可能ですが、防水面や収納などの機能面や全体のホールド感を考えると専用のザックはおすすめです。
日帰り程度なら20〜30リッター前後のザックで十分と言われています。自分の荷物量に合わせて選ぶようにしましょう。
2,どうやってしまってる?荷物パッキングのポイント
2点目はパッキングのポイントです。パッキングとは収納のことを指します。バランス良くパッキングをして、ハイキングの妨げにならないようにしましょう。
基本的な考え方として使用頻度の低いものはザックの下へ、使用頻度が高いものはザックの上部にパッキングします。
またバランスを安定させるために、重いものは背中側に収納するのがおすすめです。予備の水や食料、調理機材などがこれにあたります。
3,必要なものはすぐに取り出せる?出すものを整理
3点目は荷物整理です。既に述べたように取り出す可能性が高いものは上部に収納します。特に考えられるものは防寒具です。
かさばらないように小さくまとめて収納します。その際、万が一ザックが浸水しても濡れないようにビニール袋の中など防水性の袋の中に入れるようにしましょう。
防水性の機能があるザックであっても、雨対策として濡れたら困るものはビニールで収納することをおすすめします。
友達と行くときのパーティーでの歩き方
ソロでハイキングを楽しむ人もいれば、複数の友達と楽しむ人も。特に複数人の場合は集団行動になるため歩き方にはポイントがあります。
ここでは複数人で歩く時のポイントを3点紹介します。
- リーダーと副リーダーを決める
- 歩くペースをこまめに確認する
- はぐれてしまったときの対処法
それぞれ確認しましょう。
1,リーダーと副リーダーを決めよう
1点目はリーダーと副リーダーを決めることです。リーダーと副リーダーが決まったら、それぞれが先頭と後方を担当して一列で進んでいきます。
ハイキングの多くは道幅が狭いことが多いです。横に広がって歩行の妨げにならないように一列で進むようにしましょう。
先頭はコース選びからペース管理、後方は全体の様子を確認します。体力に自信のない人は真ん中に挟まれるポジションに配置するようにしましょう。
2,歩くペースをこまめに確認しよう
2点目は歩くペースをこまめに確認することです。ソロと違って複数人のハイキングはそれぞれの体力を考慮したペース配分をします。
体力に自信のある人も人に合わせたペース配分をすると、疲労を感じやすいものです。全体のペースや体調に常に気を配り、ペース管理や休憩のタイミングを考えると良いでしょう。
3,もしもはぐれてしまったときの対処法!
3点目ははぐれてしまった時の対処法を考えておくことです。よくあるのが「後から追いつくから先に行って!」という優しい気遣いから来る一言です。
複数人ではぐれてしまう多くがこのような別行動が原因だと言われています。必ず集団で行動することを原則としましょう。
山道では電波が届かない場所も珍しくありません。あらかじめハイキングの前に、はぐれた時の合流地点を決めておくことも大切です。
道中での過ごし方!大人のマナー
ここではハイキングを快適に楽しく過ごすためのマナーを紹介します。抑えておくべきマナーは次の4つです。
- 出会う人とは気持の良い挨拶を
- 狭い道ですれ違う時のルール
- 大声での会話を控える
- 持ってきたものは持ち帰る
これらは絶対的なルールという厳しいものではなく、より快適なハイキングを楽しむためのモラルと捉えておくと良いでしょう。それぞれ解説します。
1,出会う人とは気持の良い挨拶を!
1点目は出会う人との挨拶です。道中すれ違う時は、自然と挨拶を交わす文化があります。これは挨拶を通して情報交換をするという目的でもあります。
例えば、「この先道がぬかるんでいるから気をつけてくださいね」「今、休憩スポット空いてましたよ」など。
情報交換することで、その情報を踏まえた計画を立てることにも役立ちます。なによりシンプルに挨拶をしたほうがお互いが良い気分になれますよね。
2,狭い道をすれ違う時のルール
2点目は狭い道をすれ違う時のルール。結論から言うとケースバイケースがほとんどです。その時の状況に応じて譲り合いの精神を持つと良いでしょう。
以下を参考にしてください。
- 登りを優先する
- 少人数グループを優先する
- 安全にすれ違いができる場所が近いほうが優先する
すれ違った際は「ありがとうございます」と一言を添えると良いでしょう。
3,大声での会話はマナー違反!
3点目は大声での会話を控えることです。これはルールと言うよりモラルを意識して行動するための配慮だと考えられています。周りの迷惑にならない程度に留めましょう。
4,持ってきたものは持ち帰ろう
4点目は持ってきたものは持ち帰ることです。登山やハイキングする人が増えたことによって、山ゴミ問題も増えてしまいました。
自然豊かな山を守るためにゴミ捨て用のビニール袋を持参するようにしましょう。
もっとハイキングが楽しくなる!道中の楽しみ方
最後にハイキングをもっと楽しくする道中の楽しみ方を紹介します。
ここではオススメの楽しみ方を3つ紹介します。
- 季節ならではの植物や自然を楽しむ
- 山ならではの動物を観察する
- 歩きのお供、行動食を楽しむ
それぞれ見ていきましょう。
1,季節ならではの植物や自然を楽しむ
1つは季節の植物や自然を楽しむことです。ハイキングは同じ場所でも季節によって色合いや、植物を楽しむことができます。
非日常感を存分に満喫しましょう。
2,山ならではの動物を観察する
2つ目は山ならではの動物を観察することです。タイミングによっては野生の鹿やリスなど自然の動物を目にすることができます。
カメラで撮影するのも楽しみ方の1つですね。ただし、野生の熊や蛇などには注意しましょう。
3,歩きのお供、行動食を楽しむ
3つ目は行動食です。歩きながら簡単にエネルギーを補給できる行動食も山での楽しみ方の1つです。
複数人でハイキングをする場合は、各自で好きなものを持ち寄ってシェアするのもおすすめです。
まとめ
今回はハイキングの歩き方について紹介しました。
ハイキングは下半身を中心に使うためシェイプアップ効果が期待できますが、正しい歩き方をしなければ関節や足を痛めてしまう可能性もあります。
自分の無理ない楽しめる範囲でペース配分など調整していきましょう。大自然を存分に満喫してハイキング後は温泉で癒される、そんな休日はいかがでしょうか。