山登りのプロが教える!月山(がっさん)のおすすめルートと楽しみ方|山形県

山登りって聞くと「慣れた人が行くもの」「山道がツライ」という少しハードルが高いイメージがあるのではないでしょうか?

ここでは、山登りやスキーが趣味で毎週土日に出かけている筆者がおすすめの山登りルートや楽しみ方をお伝えできたらと思います。

今回は筆者が撮影した月山の写真と共にお楽しみください。

山の概要

山形県のほぼ中央に位置する1984mの独立峰である。雪の積もり始める11月から残雪の溶け始める7月頃までは、豊富な積雪によって大きく白く染められた山体は、さながら満月のように見える。

麓のスキー場は、あまりの豪雪により、4月にようやく営業を開始し、7月頃まで滑れることで有名で、日本全国よりウインタースポーツ好きを集めている。

また、出羽三山の一角として、古くから修験道の聖地として信仰を集め、今なお修行に励む山伏の姿が散見される。過去と現在が入り混じり、なお多くの人を惹きつける名峰である。

姥沢ルート(距離10.0km、累積標高差915m)

月山は山形道のICに近接する、非常に交通条件の良い場所に位置している。月山スキー場を起点とする姥沢ルートは、そんな利点を存分に活かしたルートである。おすすめは、雪解け後に一斉に花が咲く初夏の時期である。

リフト乗り場までは、駐車場から1kmほど歩く。レストハウスを併設した下駅から300mほど登った上駅はすでに森林限界を超え、なだらかで巨大な月山や、背後に屏風のように聳える朝日連峰の姿が眩しく感じる。

樹木の生えない広大な草原には、チングルマやニッコウキスゲを始めとして数多の花が咲き乱れ、一流の庭園でも敵わない程の眺めである。

まずは上駅から左手の急斜面を登り、姥ケ岳に向かいたい。1670mの山頂からは広大な庄内平野や、背後に広がる日本海が視界に広がり、北に目を向ければ、すらっとした鳥海山の姿が現れる。ここで小休止を取ったら、尾根沿いに北上していよいよ月山へ向かおう。多少のアップダウンはあるが、非常に開放的で快適な道のりである。

1700m程の牛首を過ぎると鍛冶坂の登りが始まり、斜面は傾斜を増していく。ここが、最後の頑張り処である。ゆっくりと、確実に足を進めたい。300mの急登を越えると、平らで広大な山頂台地へと到着する。360度遮るもののない雲上の草原は、様々な絵画に描かれた天国を連想させる眺めである。

山頂には山小屋と神社が建てられ、登山シーズンは管理人や神職の方々が常駐している。お参りを済ませたら、神社の裏手へ回ろう。こちらが最高地点である。山頂台地はあまりに広いため、休憩の場所には事欠かない。気に入った景色を眺めながら、悠々と昼食を楽しもう。

帰りは、湯殿山へと連なる稜線を眺めながら牛首まで戻り、分岐の南側を進もう。豊富な湧き水で喉を潤しながら、一面花に彩られた草原を下ると、スタート地点の姥沢小屋に辿り着く。

 

サブルート

北側の羽黒山方面、月山八合目より登るルートは、修験道のため古来より開かれており、あの松尾芭蕉も奥のほそ道にて歩いた、歴史ある道である。出発地点に広がる弥陀ヶ原の湿原は、一見の価値がある。

月山へのアクセス

公共交通機関をご利用の方

JR山形駅(高速バス・1時間)→月山口(バス乗り換え・30分)→月山姥沢口 *登山口近くの宿に宿泊すれば送迎有り

注意事項

山開き:7月1日(登山期間は7月1日~10月中旬)

 

詳しくは下記「つるおか観光ナビ」をご確認ください。

つるおか観光ナビ

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