インナーマッスルとは身体の深い部位にあり、内臓を支える・四肢を機能的に動かすなどの働きを持つ筋肉のこと。
身体の屋台骨のような存在ですが、実はピンポイントで鍛えるにはアスリートでも難しいと言われている筋肉なのです。そんなインナーマッスルを鍛えると、女性に(もちろん男性にも)嬉しいメリットがたくさん!
今回は、ゴムチューブを使った効果的なインナーマッスルトレーニング種目を解説します。あなたにぴったりなチューブを選ぶ方法も紹介するので、参考にしてくださいね。
インナーマッスルのチューブトレーニングを習慣的に行うメリット
メリット1:基礎代謝がアップして太りにくい体質に
全身の骨に沿って存在するインナーマッスルを鍛えると基礎代謝がアップします。
「筋肉量を増やせば基礎代謝が上がる」と言われますが、インナーマッスルはムキムキにバルクアップしない筋肉。でも、鍛えることで重力で下がりがちな内臓を正しい位置に安定させ、内臓本来の働きを十分に発揮させることができます。
内臓が正常に働くようになると基礎代謝も自然と向上、太りにくい体質になれるのです。
メリット2:全身のボディラインが整う
関節と密接な関係があるインナーマッスルが強化されると、ボディラインのバランスが整います。
ゆがんだ骨盤や曲がった背骨を整えて姿勢を良くするだけでなく、膝や股関節も調整されて足のラインまで美しくなるのです。
ぽっこり下腹や猫背も修正してくれるので、全身のスタイルが良く見えるようになります。
メリット3:身体機能がアップ
インナーマッスルは他の大きな筋肉のスムーズな動作をサポートしています。
例えば「電車でつり革を持たずに立つ」「重い荷物を持つ」などの日常的な動作も、インナーマッスルを鍛えることで行いやすくなります。普段行なっているスポーツのパフォーマンス向上にもインナーマッスルトレーニングが欠かせません。
二の腕や大腿筋群など大きな筋肉を使う動作だけでなく、基本的な身体機能をアップする効果があります。
【インナーマッスルのチューブトレーニング】鍛えるべきは体幹!
引用:Freepik
インナーマッスルを効率よく鍛えるならば『体幹』から始めるのがおすすめです。
『体幹』とは頭部・四肢(手足)を除いた胴体部分のこと。体幹のインナーマッスルを重点的に鍛えることで身体の軸が安定し、全身のバランス強化やシェイプアップにも役立ちます。
大きく盛り上がる筋肉がつくわけではありませんが、体幹にフォーカスして鍛えれば身体すべての筋肉の力を効率的に発揮できるようになるのです。さらに腰痛の予防や改善・ケガ予防・血行促進・疲れが溜まりにくくなるなど、様々な健康面でのメリットもあります。
チューブを使うとトレーニング効果が30%アップ!
今回紹介するチューブを使ったトレーニング法は、チューブ無しのトレーニングと比較して30%効果がアップするという結果が公表されています。
米国のトレーニング研究機関NSCAの2011年調査によるもので、「忙しくて短時間しかトレーニングできない」「筋力が弱すぎて運動も苦手」という人にも結果が出しやすい方法なのです。
鍛えにくいインナーマッスルでも、チューブを使えば誰にでも効率的にトレーニングできます。このあと『シェイプアップ』『バルクアップ』の目的別に、トレーニング法を解説します。
インナーマッスルのシェイプアップに効果的なチューブトレーニング2選
インナーマッスルのシェイプアップ!トレーニング1|フラッターキック
フラッターキックは仰向けで水泳の『バタ足』のような動きをするトレーニングです。
腹部の中でも下側にある腹直筋・腹横筋に効果的で、「とにかく下腹を引っ込めたい!」という人におすすめの種目。
さらに脇腹にある腹斜筋にも引き締め効果があるので、ウエストのくびれが欲しい人には最適なトレーニングです。猫背や便秘の解消効果も期待できますよ。
フラッターキックのトレーニング手順
- チューブを足首よりも少し上にかけ、仰向けに寝て手は体側に伸ばす
- 両足を床から浮かせ、両手を床に押し付けるようにして胸を開きながら肩も床から浮かせる
- チューブのテンションを意識しながら両足を交互に上下させる
フラッターキックのトレーニングポイント
Point1. 足を上げる高さは30cmくらい、高すぎない方が下腹への刺激がアップ
Point2. 下げた足は床につけないまま行う
Point3. 反り腰になってしまうと腰痛を起こすこともあるので、背骨全てを床につけるイメージで
インナーマッスルのシェイプアップ!トレーニング2|ハンドアパート
ハンドアパートは肩幅に開いた両手にチューブをかけ、肘から先だけで壁を伝うような動きのお手軽トレーニングです。
ウエストから背中・肩周りまで、背面の筋肉を引き締めると同時に、リラックスさせる効果もあります。
一見するとストレッチのように見える動作ですが、チューブを使用することで強い力を使わずに二の腕まで引き締められるトレーニングです。脇のハミ肉撃退にも効果的!
ハンドアパートのトレーニング手順
- 両手にチューブを巻きつけ、両肘よりも少し広めの間隔をとる
- 肘を肩の高さに上げて90度に曲げ、手先まで壁につける
- 肘から先を壁から離さないように、上下に歩かせる
ハンドアパートのトレーニングポイント
Point1. 指先までまっすぐに伸ばして、チューブのテンションを横方向にもかける
Point2. 背中の筋肉も意識しながら肘を動かす
Point3. 背中を丸めず、首もまっすぐ長く伸ばすイメージで行う
インナーマッスルのバルクアップに効果的なチューブトレーニング2選
インナーマッスルのバルクアップ!トレーニング1|プランクロー
プランクローは腕立て伏せのポジションで片腕ずつ引き上げて行うトレーニングです。
特に上半身前面と側面のインナーマッスルの強化に効果的ですが、同時に表層にある大胸筋や上腕三頭筋・三角筋などをバルクアップできるのがメリット。
デスクワークで肩や首のコリが気になる人の解消法にもおすすめの種目です。
プランクローのトレーニング手順
- 両手を肩の真下に置いてチューブを握って腕立て伏せのポジションになる
- ゆっくりとチューブを引きながら片腕を曲げて上げる
- 反動をつけずに手を元の位置に戻す
プランクローのトレーニングポイント
Point1. 首を長く伸ばすイメージで肩を下げ、身体の内側に引き込むように肩甲骨を開く
Point2. 後頭部からかかとまでを一直線に保つ
Point3. 腕を上げる動作は肘が天井から引かれるように
インナーマッスルのバルクアップ!トレーニング2|バックエクステンション
バックエクステンションは上半身背面のインナーマッスルをバルクアップする種目です。
棘筋・最長筋・腸肋筋で構成される脊柱起立筋は、頭部から腰部までの脊椎を支える重要なインナーマッスル。
姿勢を保持する働きがある脊柱起立筋をバルクアップすると、見た目のボディバランスが良くなるだけでなくスポーツのパフォーマンス向上にも役立ちます。
バックエクステンションのトレーニング手順
- 足首にチューブをかけてうつ伏せになり、両手を後頭部に当てる
- おへそを支点にして背を反らし、足先と頭を床から上げる
- ゆっくりと足先と頭を下げて元のポジションに戻る
バックエクステンションのトレーニングポイント
Point1. 肩が上がるとインナーマッスルへの効果が下がるので、内側に寄せた肩甲骨と肘で上半身を上げるイメージ
Point2. 上下する動作は反動をつけずに行う
Point3. 足首のチューブがたるまないように脚を開く
インナーマッスルのチューブトレーニングにおすすめの選び方
トレーニング用のゴムチューブは様々な種類がありますが、インナーマッスルトレーニングには『ループバンド』がおすすめのタイプです。
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【Vells編集部厳選】インナーマッスルのチューブトレーニングにおすすめアイテム2選
インナーマッスルのチューブトレーニングに関するFAQ
Q1.紹介した中で特に肩こりにおすすめのトレーニングは?
肩こりに悩む人に役立つトレーニングはハンドアパートです。
特に首をしっかり伸ばすように意識して行うことで、肩甲骨周辺の筋肉のコリを解消してリラックスさせる作用があります。
Q2.紹介した中で特にバスケにおすすめのトレーニングは?
体幹の強さがプレーを左右するとも言われるバスケ選手には、プランクローとバックエクステンションがおすすめです。
プランクロー・バックエクステンションは、体幹を鍛えながら大胸筋や脊柱起立筋のバルクアップ効果もあります。大きな表層筋を鍛えることができるので、ジャンプに必要な瞬発力を身に付けることが可能です。
Q3.他にチューブトレーニングで鍛えられる部位や筋肉ってどこ?
インナーマッスルを効果的に鍛えるチューブトレーニングは、腹筋や胸筋・背筋だけでなく全身を効率よく強化することができます。
バランス感覚を高めるのに必要なふくらはぎや、高い負荷では鍛えにくい肩甲骨周辺にもチューブトレーニングが最適です。
まとめ
今回はインナーマッスルを鍛えるチューブトレーニングを紹介しました。
特に体幹を意識的に鍛えるとギュッと引き締まった体型になるだけでなく、血行や代謝促進といった体質的なメリットもあります。今日から早速やってみてくださいね。
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