天使の羽の名残のような肩甲骨は、上半身の骨盤と呼ばれるほど重要な部位です。
肩関節や背中のインナーマッスルなど複雑なパーツで構成されていて、トレーニングするには難しさもありますが、それを上回るほどのメリットが詰まった部位でもあります。
肩甲骨のチューブトレーニング法を実践して、しなやかなボディを目指しましょう!
肩甲骨のチューブトレーニングを習慣的に行うメリット
メリット1:姿勢が良くなりスタイルアップ
肩甲骨を鍛えると自然と胸を張った美しい姿勢になります。
猫背や巻き肩の原因は、肩甲骨周辺の筋肉が弱くて左右に開いてしまうこと。腹筋や背筋など上半身の筋肉にも負担がかかって、姿勢の悪さが加速します。
トレーニングすると肩甲骨が背骨に引き寄せられて後ろ姿がスッキリ!バストアップにもつながります。
メリット2:代謝促進&不調を解消
肩甲骨のチューブトレーニングは、ツラい肩コリに悩む人にもおすすめです。
マッサージに通っても解消しない肩や背中のコリは、肩甲骨周辺の硬さが原因で起こります。チューブトレーニングで筋肉を刺激すると、硬く収縮した肩甲骨周りをストレッチする効果も。
筋肉がほぐれて血行や代謝が促進され、太りやすさやむくみの解消にもつながります。
メリット3:スポーツのパフォーマンス向上
肩の動きと密接に関わる肩甲骨を鍛えると、腕の可動域が広がってパフォーマンス向上につながります。
筋肉を強化しながら柔軟性を高めるチューブトレーニングを行うことで、肩を酷使する人のケガ予防にも役立ちます。インナーマッスルも強化されるので肩関節の安定性も高まり、四十肩などのリスクを下げられるのもメリットです。
【肩甲骨のチューブトレーニング】鍛えるべきは僧帽筋、ローテータカフ!
肩甲骨のチューブトレーニングでは『僧帽筋』と『ローテータカフ』に特化して鍛えるのがおすすめです。
僧帽筋は首の付け根から肩・肩甲骨まで広がっている大きな表層筋。ローテータカフは上腕骨を上から掴むように位置するインナーマッスルです。この2つの筋肉を鍛えることで、背面に厚みを持たせながら動作をスムーズにすることができます。
「ボテっとした上半身、なんとかならない?」という人も、背中から腕までがギュッと引き締まりますよ。
チューブを使うとトレーニング効果が30%アップ!
肩甲骨周りのトレーニングというと大掛かりな器具が必要な気がしますが、実はゴムチューブを1本使うだけで効果的に行うことが可能です。
米国のトレーニング研究機関NSCAの2011年調査によると、普段のトレーニングにチューブをプラスするだけでトレーニング効果が30%向上する結果が示されています。
肩甲骨のシェイプアップに効果的なチューブトレーニング2選
肩甲骨のシェイプアップ!トレーニング1|アップライトロー
アップライトローは僧帽筋と肩のラインをシェイプアップするのに最適なトレーニング種目です。
初心者や女性にも行いやすいのが特徴で、低い負荷でもローテータカフにまで刺激を加えることが可能。肘関節や二の腕など複数の関節や筋肉を同時に鍛えることができるので、上半身を全体的に引き締めたい人におすすめです。
アップライトローのトレーニング手順
- 両足のアーチでチューブを踏み、腰幅に開いて立つ
- 身体の前に自然に両手を下ろし、順手(手のひらを内側)で握る
- 肩の高さまで肘でチューブを引き上げる
- ゆっくり元の位置まで下ろす
アップライトローのトレーニングポイント
Point1. チューブを伸縮させるときに反動をつけない
Point2. 両手の間隔は肩幅が目安
Point3. 肩を上下させずにチューブを引いた肘をより高く上げると効果アップ
Point4. 息を吐きながらチューブを引き上げ、息を吸いながら元のポジションへ
肩甲骨のシェイプアップ!トレーニング2|ラットプルダウン
ラットプルダウンは僧帽筋から肩甲骨周辺までを効果的に引き締めるトレーニングです。
チューブの負荷だけでなく、両手を広げる幅によっても効果が及ぶ範囲を変えることができます。僧帽筋と肩甲骨を集中的に鍛えるなら手幅をやや狭く、背中全体のシェイプアップ効果が欲しい場合は手幅を広めにしましょう。肩甲骨の柔軟性も高まります。
ラットプルダウンのトレーニング手順
- 両手を肩幅に伸ばしてチューブを握り、頭上に上げる
- チューブが頭の後ろ側を通るように、胸を張りながら両手を肩の上まで引き下ろす
- 反動をつけずに元のポジションまで戻す
ラットプルダウンのトレーニングポイント
Point1. 両手を引き下ろしたタイミングで顎をやや上げ気味にすると効果アップ
Point2. 肘を伸ばしきらずに少しだけ曲げて行う
Point3. 肘や手ではなく、肩甲骨を寄せながらチューブを伸ばすイメージで
肩甲骨のバルクアップに効果的なチューブトレーニング2選
肩甲骨のバルクアップ!トレーニング1|YTIプル
YTIプルは前方からチューブを3つの高さで引いて肩甲骨周辺の筋肉を強化します。
上背部から肩甲骨までの筋肉が発達するので、猫背の予防・改善にも効果的。強い負荷で行えば逆三角形の体型が目指せて、弱い負荷なら上背部に厚みをつけてウエストのくびれを目立たせる効果もあります。どの高さでも肩甲骨でレモンを絞るようなイメージで行いましょう。
YTIプルのトレーニング手順
- 両腕を肩幅におろしてチューブを握る
- 肩甲骨をしっかり下ろしたポジションからスタート
- 手の高さを変えずに、肘を伸ばしたまま身体よりも後ろまでチューブを引く
- 肩甲骨が中心まで寄ったら、反動をつけずに元の位置まで手を戻す
- 手を胸の高さに上げて肘を少し曲げ、身体よりも後ろまで開いて戻す
- 手を肩の高さに上げて肘を伸ばし、『Y』の形になるよう斜め上に上げて戻す
YTIプルのトレーニングポイント
Point1. 胸を張って背骨を伸ばし、肩を下げて行う
Point2. どの高さでも肩甲骨を背骨までしっかり寄せるように動かす
Point3. 全身が動かないように体幹に力を入れて立つ
肩甲骨のバルクアップ!トレーニング2|チェストオープン
チェストオープンは椅子に座って行えるローテータカフのトレーニングです。
手幅を開くと肩甲骨が自然に動くので、負荷を少し強くするだけで上背部全体が効果的にバルクアップできます。低い負荷で行えば肩や肘関節を痛めてしまった人のリハビリに、肩コリや背中のこわばりをほぐす運動にもなります。
チェストオープンのトレーニング手順
- 両腕を体側に添わせ、親指が上になるようにチューブを押さえて握る
- 両手をゆっくりと45度ずつ開く
- 肩甲骨が背骨に寄ったら元の位置まで戻る
チェストオープンのトレーニングポイント
Point1. 肘の角度が常に90度を保つように
Point2. 体側から肘を離さず、反動をつけないで行う
Point3. 手首を痛めないように、肘から親指までの角度を変えない
肩甲骨のチューブトレーニングにおすすめの選び方
トレーニングチューブは様々な種類がありますが、肩甲骨周辺を鍛えるなら『フラットバンド』『チューブバンド』の2つのタイプがおすすめです。
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【Vells編集部厳選】肩甲骨のチューブトレーニングにおすすめアイテム4選
肩甲骨のチューブトレーニングに関するFAQ
Q1.紹介した中で特に肩のリハビリにおすすめのトレーニングは?
肩のリハビリにはチェストオープンが適しています。
座って上腕を動かさずに行うため無理な動作がなく、インナーマッスルを集中して鍛えることができます。
Q2.肩甲骨はがしにおすすめのトレーニングは?
肩甲骨はがしにおすすめなのはYTIプルです。
肩甲骨を支点にして3つの高さでチューブを引く動作は、肩甲骨周りの筋膜と筋肉のストレッチに最適です。
Q3.野球におすすめのトレーニングは?
肩だけでなく肘の柔軟性も必要な野球のためのトレーニングなら、YTIプルとチェストオープンがおすすめです。
YTIプルでは肩甲骨から肩周辺まで、上背部の柔軟性を高めながら強化します。チェストオープンは肘にも効果的な種目なので、野球肘の予防やリハビリにも適しています。
Q4.バスケにおすすめのトレーニングは?
肩に大きな衝撃が加わるバスケットボールのためのトレーニングはアップライトローです。
広背筋と同時にローテータカフを大きく動かしながら強化し、可動域を大きく広げるのに有効です。
Q5.グリップチューブとハンドルチューブは同じもの?
グリップチューブというのは特定の商品名であり、トレーニングチューブの中にあるカテゴリではありません。
ハンドルチューブは長いチューブに持ち手(ハンドル)が付属しているタイプで、カールやショルダープレスなど様々な肩甲骨トレーニングに使用できます。一方グリップチューブという商品はかなり短く、肩甲骨トレーニングにはあまり適していないようです。
まとめ
今回は肩甲骨のチューブトレーニング方法を紹介しました。
筋力アップや上背部を大きくするだけでなく、スポーツやリハビリにおいても重要なインナーマッスルが集中しているのが肩甲骨周辺。チューブを使って効率的にトレーニングし、美しい後ろ姿を目指しましょう。
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