ダイビングライセンスを取ってみたいけど、どんな種類のライセンスがいいのか、ランクの違いや取得方法が分からない人も多いのではないでしょうか?
世界最大の指導団体PADI(パディ)が発行するライセンスなら、世界中のほとんどのダイビングスポットで通用します。
この記事では、PADIのライセンス取得方法やスクールの選び方、PADIのライセンスが取れるおすすめスクール2つを紹介します。これからダイビングを始めてみたい人はぜひ参考にしてみてください。
PADI(パディ)とは?
PADI(パディ)は他の指導団体と何が違うの?
引用:pixabay
ダイビングライセンス(Cカード)を発行したり、ダイバーやインストラクターの教育や指導をするのが指導団体です。現在世界中で約40の指導団体がありますが、それぞれ少しずつ教育プログラムやCカードの種類、教育理念が違います。
なかでもPADI(パディ)は世界で最もメジャーな指導団体ですが、他の指導団体と違う点を解説していきます。
本部:アメリカ
PADIの本部はアメリカのカリフォルニアです。日本をはじめ、世界に7ヶ所のエリアオフィスを配置してCカード発行やダイビング教材、商品の開発を行っています。
また、
- 行政・業界への取り組み
- ダイビングのフィールド整備
- 水中環境保護プロジェクトの推進
など、教育だけにとどまらず世界中のダイバーとともに幅広く活動しています。
加盟ショップ数:国内500店舗、国外5,300店舗以上
世界最大のダイビング教育機関であるPADIは、180以上の国と地域で毎年約100万人のダイバーが指導を受けています。世界で発行されるCカードの約6割がPADI発行のものとも言われているほど。
日本国内でもPADIの加盟ショップが最も多く、リゾート地や都会・郊外に約500店舗のPADIダイブリゾートやダイブセンターがあります。
特徴:大学単位も取れるほどの指導カリキュラムの品質の高さ
PADIの教育プログラムはISO(国際標準化機構)の認定を受けていて、その品質の高さが大きな特徴です。
ダイビングの資格を取ることで大学の単位が取れるのはアメリカの教育審議会(ACE)で認められたPADIの教育プログラムのみ。
ダイビングのトレーニングは、もともと軍隊式で肉体的な能力が要求されるハードなプログラムでした。
しかし、PADIはこういったハードなダイビングを根本から改革し、初心者でも安心して海の世界を楽しめる継続性重視のトレーニング方法を開発。その後世界のダイバーの数が飛躍的に増加したのです。
PADI(パディ)のライセンス内容は?
引用:pixabay
実は、ダイビングのライセンスは指導団体ごとにCカードの種類やダイバーのランク名が少しずつ違います。
ここでは、PADIのライセンスについてそれぞれのダイバーランクの解説をしていきます。
ダイバーランクについて
オープンウォーターダイバー
オープンウォーターダイバーは、これからダイビングを始める初心者向けの入門ライセンスで、10歳から取得可能です。
プログラムは学科講習、プール講習、海洋講習があり、まったくの初心者でも4日間程度で取得できます。
特徴
- 水深18mまで潜れる
- 昼間の穏やかな海域でダイビング可能
- バディと一緒に、自分たちで計画をたててダイビングができる
アドバンスド・オープンウォーターダイバー
アドバンスド・オープンウォーターダイバーは初級~中級者向けのライセンスで、年齢制限は12歳以上。
PADIオープンウォーターダイバー以上または同等の他団体Cカード取得者が講習を受けられ、 最短2日で取得することが可能です。24種類のアドベンチャーダイブの中から5種類のダイブを選択して修了すると認定されます。
特徴
- 水深30mまで潜れる
- 中性浮力がとれるように、より自在に動けるようになる
- ナイトダイビングができ、日中には見れない夜行性の生き物が見れる
- コンパスの使い方や、水中移動での方向感覚がわかるようになる
レスキューダイバー
レスキューダイバーは、自分や仲間の安全を守る方法を身に付けられる中級者向けのコースで、年齢は制限は15歳以上。
「仲間をレスキューできるようになる」というよりは、ダイビングを安全に行う知識を深めて、自分自身のトラブル予防ができるようになるというのが目標です。
自分自身のトラブルを未然に防ぐ能力を身につけ、万一の事故の際に仲間を救命する方法も学びます。
特徴
- 慣れない地形の海でも、トラブルを予防して落ち着いて潜れるようになる
- 疲労したダイバーや負傷したダイバーの救助方法・陸上での搬送の仕方が分かる
- 水面アシスト・水中捜索方法がわかる
マスター・スクーバ・ダイバー
マスター・スクーバ・ダイバーは、アマチュアでは最高レベルの上級者コース。このライセンスがあれば、世界中のあらゆるダイビングスポットで潜れるようになります。上級者向けのダイビングスポットには、大物回遊魚や入り組んだ地形、遠くまで見渡せる透明度30m以上の海など魅力がいっぱい。
特徴
- ツアーによっては、マスター・スクーバ・ダイバー保有者限定の特別料金で利用できる
- マスター・スクーバ・ダイバー限定の上級者向けツアーに参加できる
- PADIから認定カードや証書、ワッペンが授与される
PADI(パディ)はどんな講習内容をするの?
引用:pixabay
PADIのオープンウォーターダイバーの講習について解説します。
学科講習
学科講習では、各ダイビング器材の使い方や水圧によってかかる体への負担など、水中で安全にダイビングを楽しむための知識を学びます。
まずは、自宅でテキストやDVDを使って学習を進めます。個人差はありますが、早くて1~2日、ほとんどの場合は1週間くらいあれば終わる内容です。
テキスト学習のあとはスクールで学科講習を受け、そのあとクイズ形式の筆記テストが行われます。
筆記テストは基本的に四者択一で、50問中38問正解(75%以上の正解率)達成できなければ再テストとなります。
実際に出る問題として、
- 減圧症について
- 減圧症を回避するための「ダイブプラナー」の見方
などは、ほぼ必ず出題されますのでしっかり事前に理解することが大切です。
また、「レクリエーションダイブプラナー」の表の見方や、裏面の小さな文字で記載されている「特別のルール」もよく確認しておきましょう。
プール講習
学科テストに合格すると、インストラクターの指導のもとプールで5時間程度の講習を行い、学科講習で学んだことを実践します。
水中でマスクが取れてしまった時や、髪の毛が挟まって隙間から水が入ってきてしまったときの対処法として、「マスククリア」という水中でのマスク付け外しの技術を取得します。
一度コツをつかめば、簡単に「コポコポ」とマスク内の水を抜くことができます。
実際のダイビング前も、マスクに水が入らないように女性は前髪やサイドの髪をピンでまとめておきましょう。髪の毛が挟まっていないかどうか、潜る前に鏡でチェックしておくと安心です。
海洋実習
海洋実習は、プール講習で学んだスキルを復習しながら実際の海で2日間実践。
海洋実習で行う中性浮力をとる練習では、水中で浮きも沈みもしない無重力状態を保つ技術を習得します。
中性浮力がとれるようになれば、海の中で泳ぎやすくなるとともに安全停止ができるようになります。
また、海底にサンゴがある場合は、海底に着地しないままサンゴを傷つけず観察ができます。
何歳から?年齢制限はあるの?
PADIオープンウォーターダイバーののライセンスは10歳から取得可能で、上限はありません。
なお、15歳未満は「ジュニア・ダイバー」として認定され、潜れる深度に制限がかかります。
- ジュニアダイバー:10~11歳で取得可能。インストラクターか保護者の同行のもと水深12mまで潜れる
- ジュニアオープンウォーターダイバー:12歳~14歳で取得可能。成人の認定ダイバーの同行のもと水深18mまで潜れる
PADI資格取得に必要なおおよその費用・期間は?
引用:papalagi
PADI資格取得迄にかかる期間は?
オープンウォーター・ダイバーの取得は4日間程度で取得できます。なかには最短、2日で取得できるスクールも。
PADI資格取得迄にかかる費用は?
費用は3~7万円程度で、都市型や郊外型、リゾート型などによって少し違います。
また、器材の購入を強く勧めるショップもありますが、全てレンタルできるので購入は必須ではありません。基本セットを全て揃えると25~35万円くらいかかりますので、初めはレンタルを利用しながら、趣味として続けていくようであれば購入を検討するのがおすすめです。
PADI資格取得はeラーニングでもできるのか?
PADIのeラーニングを使うと、自宅のパソコンやタブレット、スマートフォンで学科講習を受けられます。
eラーニングなら、忙しい人でも自分のペースで学習を進められるのがメリット。リゾート型ショップでライセンスを取得する場合は、自宅で事前に学科講習を終わらせておくことで、効率よく海洋実習ができ余った時間で観光も楽しめます。
PADIインストラクターのランク・なり方は?
引用:pixabay
PADIインストラクターランクの違い
PADIのインストラクターランクには、いろいろなランクがあります。インストラクターとして最初のステップとなるふたつのランクの特徴を紹介します。
ダイブマスター(DM)
- PADIダイブセンターやリゾート、ダイブ・ボートのスタッフとして働ける
- PADIインストラクターと一緒にダイバーのアシストができる
アシスタントインストラクター(AI)
- PADIインストラクターの元で、学科講習や水面スキルの評価を実施できる
- ディスカバースキューバ―体験を指導できる(プールのみ)
PADIインストラクターのなり方は?
PADIインストラクターになるには、下記のような条件があります。
ダイブマスター(DM)
- 18歳以上
- PADIアドバンスド・オープン・ウォーター・ダイバーおよびPADIレスキュー・ダイバー資格を保有している
- EFR一次および二次ケア・トレーニングを修了している(過去24ヶ月以内)
- ダイビングに適した体調
- 40回以上のダイブ経験
アシスタントインストラクター(AI)
- 18歳以上
- PADIダイブマスター資格保有(オープンウォーター・ダイバーからレスキューダイバーまでの資格も必要)
- 60本以上のダイブ経験(ナイトダイビング、ディープダイビング、アンダーウォーター・ナビゲーションを含む)
- 認定ダイバーになってから6カ月以上経過している
- CPRとファースト・エイドのトレーニングを受けている(過去24カ月以内)
PADIライセンス取得におすすめのダイビングショップ(2選)
PADIのライセンスを取得したい人におすすめのダイビングショップをふたつ紹介します。
引用:mic21公式サイトmic21池袋店
mic21池袋店の特徴
mic21池袋店の店舗詳細
引用:TOYBOX公式サイトTOYBOX
TOYBOXの特徴
TOYBOXの店舗詳細
まとめ
PADIのオープンウォーターダイバーのライセンスは、東京都内や沖縄のリゾートなど国内のPADIショップで4日間程度で取得できます。
世界中で通用するPADIのライセンスを取得して、国内外の魅力的なダイビングスポットを訪れてみてください!
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