プレイヤーもファンも、もっと気軽にスポーツを楽しむ人を増やしたい。ミズノ株式会社中島慶子

ミズノ株式会社中嶋慶子

 

 

中島慶子 ミズノ株式会社 ダイアモンドスポーツ事業部 事業企画販促部 マーケティング課 企画担当

大手スポーツメーカーミズノにて、野球・ソフトボール事業を展開するダイアモンドスポーツ事業部で働く中島慶子さん。男性の多いイメージのスポーツメーカーで働こうと思ったきっかけや、女性視点で商品や活動にかける想いをお聞きしました。

選手とファンの関係づくり、地域活性への貢献

ー 中島さんがMIZUNOで働こうと思ったきっかけを教えてください。

私は中学生時代から野球が大好きで。よく観戦にも足を運んでいましたが、大学ではより野球に近いところで活動したいと思い、野球部のマネージャーをしていました。

プレイヤーではないので、直接試合に関わることはありませんし、高校野球と違って大学野球のマネージャーはグラウンドに立つより「運営」という形でチームを支える役割です。大好きな野球に関わり、チームのために自分ができることは何かを考えて行動することが楽しかったのを覚えています。

中島慶子2

また、プレイヤーにとっては観戦してくれる方々の応援の力も欠かせません。試合を運営することで、選手とファンの関係づくりや、地域活性への貢献にも繋がる。そんな野球やスポーツをサポートする仕事に就きたいと思ったのが、ミズノ入社のきっかけでした。

 

「男性社会」だからこそ女性の視点を活かして

ー 野球愛から、ミズノで働きたいと思ったのですね。最初から野球の部署に入られたのですか?

最初は営業として、野球、ソフトボール 、武道やテニスなどの部署も経験しました。ですが、やはり大好きな野球をサポートする部署に行きたいと希望を出して、今のダイアモンドスポーツ事業部(野球の事業部)に配属されました。

配属された当初の営業部は、今よりももっと女性も少なく、「男性社会」という感じでした。しかし、だからこそ女性の視点を活かして女子ソフトボールや女子野球のチームの現場の声を聞きながら、商品開発へのヒアリングにも携わってきました。

中島慶子3

店舗のグローブコーナーの受付けには、グローブと同じ革で作ったソファが。

実はバットなどは男女兼用の商品も多いのですが、当初女性に向けた商品は「女性ものだから色はピンクに」といった開発視点のものも多くありました。しかし、実際に現場の声を聞くと、実はカラフルなものはあまり好まれないというギャップが。

むしろ「男の人にも負けたく無い!」という気持ちもあって、シンプルなものの方が求められていることもわかりました。

そういった生の声を聞き、企画担当にフィードバックをしながらデザイン面を改良したり。また、グローブなど体格差による使い勝手が大きく出る商品については、女性専用サイズの商品も要望し、企画に繋がりました。

 

ー 女性目線での商品作りもされているとのことですが、子供や女性のスポーツ支援という視点で、ミズノ全体で取り組まれていることはありますか?

ひとつは先ほどお話したような「商品開発」と、もうひとつはそれを実際に届けるためのプログラムやイベントが充実してきています。

例えば、0歳から遊びながらスポーツを楽しめる商品として開発した「エリプスセンス」。これは硬さや重さ、形状の違う2つのゴムボールグッズで、色々な形の凸凹がついているのが特徴です。

子供でも握りやすく、触ったり、投げたりして遊ぶ中で脳の運動センスを上げることが期待できます。こういった商品を体験できる場としてのイベントなども企画しています。

中島慶子4

私自身も身近に0〜6歳の甥や姪がいるのですが、実際にプレゼントしてみると、形状や感触が気になるのか、自然に触って遊んでくれていて。こういったところから遊びやスポーツを楽しむきっかけを得ていくのだなと思います。

ー こういった取り組みは、いつ頃からはじめられたのですか?

ダイアモンドスポーツ事業部として取り組みはじめたのは、ここ2〜3年のことです。これまでは中学高校の部活で野球に専念する世代を中心に、その下の小学生、その上の大学・社会人草野球をする人たちというターゲットがメインでした。

しかし、少子化問題もあり、このままでは確実に高校生野球のメインプレイヤーも減ってきてしまう。そこで0歳児からでも、まずは運動の楽しさを知ってもらうための取り組みをはじめました。全社では5〜6年前ほどから専門部隊もあり、取り組みがはじまっています。

中島慶子5

また、プレイヤー人口以外にも、スポーツのファン人口を増やしていこうということで、「ミズノ ファンバサダー ミーティング」というプロジェクトも展開しています。

プロ野球の女性ファンを募って、応援グッズを共創して応援を楽しもうというプロジェクトで、2年程前からスタートしました。近年は「カープ女子」「TORACO」など各球団女性ファンの愛称もありますが、このプロジェクトにも球団のファンの方々が参加してくださっています。

グッズの中には、応援中にスマホやチケットを入れられるサコッシュや、バッグに好きな選手のユニフォームやキャップを入れられるカスタマイズバッグなども。

選手や野球が大好きで応援しているファンだからこそ、今までに無いアイディアのグッズが生まれています。これは実は、野球だけではなくアニメや音楽のアーティストのファンにも人気が出てきていてるんですよ。

中島慶子6

ファンたちの「好きな選手のオリジナルグッズをつくりたい」「そしてそれを見せて応援を楽しみたい」という気持ちに応えられるような商品を作ることにも力を入れています。

 

何か小さくてもきっかけがあれば、スポーツをもっと身近に楽しむ人は増えていく

ー メインのプレイヤー層向けのものだけでなく、0歳児からの若年層や、ファンの応援をサポートする商品なども幅広く展開されているのですね。今後さらに取り組んでいきたいことはありますか?

やはり、気軽にスポーツを楽しんでいただけるような商品や企画を、もっと展開していきたいですね。

ミズノ自体のイメージもまだまだ「競技」「部活」といったガチガチのスポーツをする人のものというイメージがあると思うのですが、もっとラフな気持ちでスポーツに触れてもらえたら。

中島慶子7

決まったコミュニティに所属しなくても、単発で参加できるようなイベントも色々と用意しているので、そんなところから、スポーツを好きになるきっかけになればと思います。

ファンバサダープロジェクトも、ガチなファン向けのものもありつつ、もっと気軽に応援する人を増やすために、ライトなファン向けの商品もあるので、いろんな角度から楽しんでもらえたら嬉しいです。

私もファンのひとりとして、野球の観戦スタイルもずいぶん変わってきたなと感じています。私が高校生の頃は、女子の野球ファン仲間はほとんどいませんでしたが、今はライトに「球場でビール飲んで応援してみたい!」くらいの気持ちで参加してくれる人も増えていますし。

何か小さくてもきっかけがあれば、スポーツをもっと身近に楽しむ人は増えていくのかなと。

中島慶子8

全社としては、他にも、ヨガやおうちでできるストレッチなどのコンテンツ配信や、自宅で手軽に運動をするためインテリアアイテムなども展開しています。

汗をかいてガツガツやるだけではない、ラフな運動に触れる機会を増やしていけたら。ものを色々そろえないといけないと気負ってしまうこともあるかもしれませんが、むしろ、スポーツも観戦も、格好から入って気分を上げるのもアリだなと思います。

中島慶子9

そんな形で、色々な視点から今後もスポーツを楽しむ人、観戦応援を楽しむ人をサポートして行けたらな、と思っています。

中島慶子10

写真・文章|小泉優奈note

  • この記事を書いた人
小泉 優菜

小泉 優奈|KOIZUMI YUNA

暮らしの道具ブランド・レシピとコラムのサイト、「しゅじゅ」を運営。オリジナルの暮らしの道具デザインや、暮らしのカウンセリングをしています。その他ご依頼を受けて、デザイン・レシピ作成・撮影・イラスト作成・マンガ作成・ライティングなどもしています。

-インタビュー
-,

© 2020 Vells-ヴェルス