初心者向けのメジャーなポーズシリーズ
みなさんは、「ヨガ」と聞いてどんなものを思い浮かべますか?
瞑想、呼吸法、リラクゼーション、身体が柔軟な人がやっているもの・・・
または、「ヨガは女性がするもの」「美へのこだわりがある人がやるもの」という印象を持っている人も多いかもしれません。
しかしヨガの本質を知ると、それが全く違うものだということが分かってしまいます。
ヨガは、ただポーズをとるもの・運動ではありません。身体の柔らかさも、綺麗かどうかも関係なく、何歳からでも始められます。頑張るものでもないですし、ポーズがキレイにとれることが目的でもありません。
ではヨガとは一体、どんなものなのでしょうか?
ヨガは、"苦痛からの解放=快適で安定した心を作ること"にあります。ポーズの完成にとらわれることなくその完成形までのプロセスを楽しみながら、導き出される体と心の状態を感じる。良い悪いの判断をせずにそのまま感じることです。
カラダと心は繋がっているので、アーサナの練習をくり返す中でその両方が徐々に解放されていく心地良さにフォーカスしていきます。
「あるがままの自分に繋がる=ヨガ」ということです。身体や心、脳の癖は変えることができます。
かなりシンプルなポーズでも、ただ何も考えずその時に意識を置き、日々練習を繰り返すだけで自然と変わっています。いつか身体と心が一体化しているのが感じられて、真の心地良さに気付けるようになるでしょう。
鳩のポーズ(カポタアーサナ)
座っているポーズですが、全身のさまざまな部位へアプローチし、色々な効果を発揮してくれるポーズです。臀部や股関節を柔らかくして可動域を広げます。
姿勢を支える土台となる太腿や股関節の柔軟性がとても大切です。前に折り畳んでいる方の足のお尻の筋肉と、足を立てて曲げている(踵を持ち上げている方の)足の鼠蹊部、前腿のストレッチ効果があります。
股関節周辺の筋肉がこり固まってしまうことで、腰痛の原因になったり、腰回りが歪むと正しい姿勢が保てず全身のバランスが歪んでいくこともあります。関連する股関節周辺の筋肉を鳩のポーズでストレッチすることで、腰痛が改善することができるでしょう。
また、上半身は二の腕から背中、体側や腹直筋までまんべんなくストレッチすることができます。肋骨の奥の方に空間が保てるので、深く呼吸がとれるようになるでしょう。ヨガで大切なのは、一つの部位だけでなく全身をバランス良く動かし巡りを良くさせることです。
手順
- 足を揃えて前に伸ばします。
- 左の足を曲げで踵を恥骨に寄せ、膝を外側に開いておきましょう。
- 右足は外側に回して、踵をお尻の横に置いておきます。
- 手で床を軽く押して腰を浮かせ、骨盤が床と並行になるようにします。
- 両手を頭の後ろで組んで、吸う息で背筋を伸ばします。吐きながら身体を右に側屈させましょう。
- 出来そうな方は、右足を足の付け根から内転させ、寝ていた足を前に持ち上げます。
- 肘で支えてもう一度両手を頭の後ろで組み直しましょう。
(届かない方は、右手は右足を支えたままにして左手のひらは頭の後ろに。もしくは無理に足を持ち上げずに上半身の側屈だけでも大丈夫です。) - 3〜5呼吸ホールド。
- 戻るときは、手、足の順で解放します。
ポイント
- 後ろの足が持ち上がらない時、無理にあげる必要はありません。
- 身体が前のめりになりやすいので上の肘を軽く後ろに引く意識で胸を開く。
- 真横に側屈することで体側の伸び、腹筋周りにアプローチします。