手と足を合わせて行う前屈!パーダハスターサナ#91

パーダハスターサナ

ヨガのアーサナは、完成させるまでの過程の中でポーズを維持している間に内に集中しながらもいかに身体の外へと拡張していけるか?というところがとても大切な部分です。

運動量や、難易度が高い低いは関係なく、どんなポーズにも同じことが言えます。全てを丁寧にやるとはそういうことなので、その日その時の身体や心のコンディションなど自分の内に意識を向け繊細に感じることができていれば、「このアーサナ飽きた」ということにはなりません。

今回は、特に経絡や経穴を意識したアーサナを行います。

サンスクリット語のヨガ用語でナディとも呼ばれたりしますが、人間の身体には、臓器一つ一つに繋がる気の流れ道があります。大気中のプラーナを身体に入れていき、それを、手や足、どの経路に送るかといった作業を行います。

その気の流れ道を活発にさせることで、エネルギーが高まってくる感覚を感じたり、落ち着きが取り戻せたり、時間がゆっくり流れる感覚になったりと様々な効果効能を感じますが、どんなかたちで現れるかは様々です。結果にこだわらずに、呼吸に意識を向けているかどうかが、結果的に大きな差をうむでしょう。

パーダハスターサナ

パーダは『足』、ハスタは『手』という意味で、手と足を合わせて行う前屈ポーズです。

普段あまり伸ばすことのない前腕を伸ばしほぐしていく効果また、脹脛から腿裏・腰・背中まで体の背面全体を刺激し、督脈と呼ばれる脳神経系とも繋がる経絡にもアプローチすることで消化器系や泌尿器系の内臓を活発にさせていく効果などもあります。

手順

  1. 足を腰幅にして立ち、足裏に手のひらを入れます。
  2. 手の甲がマットに着くように、手のひらが足裏にくっつくようにします。
  3. まず下半身の方を重点的にストレッチする場合、肘は緩めて前腿とお腹を近づけて尾骨を天井方向へ向けていきます。
  4. 腿裏や脹脛の方へ呼吸を送るように意識しながら3〜5呼吸ホールド。
  5. 腕の側面(日焼けする側)にアプローチする場合は、踵重心にならないよう足の親指の付け根にしっかりと体重をかけ、肘は伸ばして手は抵抗するように手と足を両方で引っ張り合います。
  6. またこの時、前屈を深めるのではなく腰と背中を丸めて腰や背中から持ち上がるように意識をします。
  7. 腕の側面・背中・腰に呼吸を送るイメージをしながら3〜5呼吸ホールド。
  8. 戻るときは足の裏から手を解放し、ゆっくりとロールアップ。

ポイント

  • 血圧が上がりやすがったり、何か血液のことに問題がある場合は避けましょう。
  • 手の甲は浮かないよう、手首のところギリギリまで足の指先で踏みます。
  • 首の後ろの力を抜いて背骨を伸ばし、肩の力を抜いてホールドしましょう。
  • この記事を書いた人
白石千晶

chiaki-shiraishi

ヨガインストラクター/ヨガ指導歴8年。 ヨガの学びを深める中で「真の自分らしさ・生き方」をヨガ哲学から学び、忙しい社会の中で自分らしさや癒しを忘れてしまっている現代人に少しでも自分らしい豊かな日々を送ってほしいとの思いで自分の内面に働きかけるヨガレッスンをしています。

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