自宅でヨガを始める前に
ヨガのポーズは簡単そうに見えるものもありますが、誤った態勢のままポーズをとると頸椎や背中、腰などに負荷がかかってしまうこともあります。 普段あまり運動をしていない方やヨガ初心者の方は、からだを痛めてしまう危険もあるため、自宅でヨガをする際は無理をしないよう注意して取組んでください。
『ヨガダイエット』『痩せるヨガのポーズ』などSNSでヨガの痩せ効果がじわじわキテいます。
この記事では「あんなにゆるい動きで痩せるのかな?」「3ヶ月やってるのに痩せないのはなぜ?」という疑問をスッキリ解消します。
ヨガは激しくないけれど結構な運動量の有酸素運動です。全身のインナーマッスルや表面の筋肉を連動させてバランスをとらなくてはならないという『小さく見える負荷』がポイント。さらに呼吸を連動させるので腹圧もかかり、内側から筋肉を引き締める効果があります。
激しい動きがなく運動強度が低いので、初心者でもダイエットに取り入れやすいのがヨガ。自宅で効果的に痩せるヨガの7ポーズ動画や、ヨガで痩せる理由もわかりやすく解説していきます!
目次
ヨガでダイエットするとこんなに痩せる!ビフォーアフター
まずは「本当にヨガで痩せるのか」という検証から始めましょう。SNSで見つけたヨガダイエット成功者のビフォーアフターを紹介します。
#ダイエットヨガ 始めて1か月。
ボディラインが少し細くなり体重が1.7kg減。体重より見た目が変化。
何より一番変わったのは血液検査の数値。1年前より大幅に改善して、薬の回数も毎日から週5日に。ふくらはぎの青い血管のモヤモヤも無くなりました。すごい❣️ pic.twitter.com/KGu8I0FKDQ
— sharasoujyu (@y_sharasoujyu) October 28, 2019
ヨガで体型維持をしている芸能人
ヨガ好き・ヨガを極める芸能人は意外と多いようです。ここでは体型変化が一番大きい『出産』を乗り越え、ヨガで美しいボディラインを維持している人をピックアップしました。
菅野美穂さん
出産後も華奢なイメージはそのままに体型を保っている秘訣はヨガ。朝晩のヨガをダイエットの一環として取り入れたとの情報もあります。筋金入りのヨギーニで、インドを訪れるほど本格的にインドヨガを行なっているそうです。
長谷川潤さん
出産前よりも産後の方がボディラインが美しくなったと言われていますが、それもヨガの効果だとか。出産後は週5回のヨガに3ヶ月通って12kg減量で体型を戻し、二児の母となった現在も継続しながら体型維持だけでなく子育てのストレスも解消しているそうです。
SHIHOさん
Instagramや雑誌に掲載されているヨガポーズの美しさは思わず見とれてしまうほど。体型維持と運動不足解消のためにヨガをはじめ、全米ヨガアライアンスRYT200という資格も取得。モデル業の傍らヨガフェスタの講師を勤めたりおうちヨガの著書を出版しています。
ヨガでなぜ痩せるのか?4つの理由
引用:unsplash
1、ヨガの呼吸法で代謝アップ
ヨガで行う深い呼吸法は、ダイエットに不可欠な『基礎代謝』を高める効果があります。
ヨガはゆるやかな動きですが、実は脂肪や糖質を燃焼する有酸素運動。呼吸を止めることなくポーズを取っていくことで血流が活発になり、基礎代謝が高められて痩せやすい体質に変化するのです。
2、体幹が強化されスタイルアップ
ヨガを行うと普段は鍛えにくい体幹が強化され、ボディラインが引き締まります。
ダイエットに筋トレを取り入れる人もいますが、筋トレは強い負荷をかけて大きな筋肉を鍛えることもあり、部位によっては筋肉が肥大してムキムキになってしまいます。
一方ヨガは内側にある体幹の筋肉『インナーマッスル』を細く長く伸ばすようにポーズをキープ。インナーマッスルは肥大することがなく、鍛えるほど骨格や内臓をしっかり内側に引き寄せてくれるので、メリハリのあるスタイルに導くのです。
3、レベルが幅広く誰もが続けやすい
ヨガはポーズにより難易度レベルの幅が広く、初心者からベテランまで誰もが行いやすいのがメリットです。
ヨガのポーズは8,400万種類あると言われていて、誰にでもできるポーズがたくさんあります。中でも痩せるポーズと言われるものもかなり幅広く、全身痩せから部分痩せまで痩せたいポイントから選ぶこともできます。短時間でできるので続けやすいのもポイントですね。
4、気持ちが落ち着き食欲を抑えられる
ヨガで痩せると言われる理由は食欲をコントロールできるようになるというところにもあるでしょう。
まずはストレスで過食してしまう人なら、瞑想効果でストレスを感じにくくなり余計な食欲が爆発することがなくなります。美味しいものだとつい食べ過ぎてしまうという人も、気持ちが落ち着くことで身体が「必要なものを適量だけ食べよう」という状態になるのです。
ヨガはどのくらいの頻度・期間行うと痩せる?
引用:unsplash
おススメの頻度や時間は?
初心者なら週1回、慣れてきたら最低週3回以上行うのがおすすめです。
頻度が多いほどダイエット効果を実感するものですが、ポーズや呼吸法などの基本をしっかり押さえることが大切。時間もそれほど長くはなく、この後紹介する『痩せるヨガの7ポーズ』を全て行っても20分くらいで十分です。
「そんなに少なくていいの?」と思うかもしれませんが、続けられるように無理をしないというのが大前提です。
おススメの期間は?
ヨガでダイエットしようと考えたなら、目標の期間は3ヶ月に設定するのがおすすめです。
3ヶ月の根拠は細胞の新陳代謝サイクル、人体の細胞がほぼすべて入れ替わる期間だから。ヨガは基礎代謝量が上がるというお話をしましたが、それには筋肉強化・血行促進が必要。ヨガを続けてインナーマッスルや他の筋肉が増え、体質が変化するには3ヶ月くらいは必要です。
3カ月続けても痩せない場合は何がよくない?
「有酸素運動だから食べてもOK!」と、ヨガを行なった満足感から食事量が増えているかも。
3ヶ月を目安にしても個人差があり、絶対3ヶ月で痩せるというわけではありません。でも、3ヶ月たっても何の変化もないと感じているなら食事のメニューを見直す必要があるかもしれません。「教室帰りカフェに寄り道」「お家ヨガ後のスポーツドリンク」などなど、間食が増えている可能性もあります。
YouTube動画付|痩せるヨガの7ポーズ
ここからは、痩せるポーズを7つ紹介します。どれを行なってもそれぞれ効果がありますが、続けて7ポーズ行えば『痩せるヨガシークエンス』になってダイエット効率が高まります。
ヨガは1日のいつ行なってもダイエットに効果的ですが、食後2時間はおすすめできません。食事で摂取したものを消化するために内臓へ血液が集まり、人によっては気持ち悪くなってしまったり腹痛の原因にもなるため避けましょう。
おすすめな時間帯は朝と夜。朝ヨガなら内臓機能・全身の血行が良くなって日中の代謝効率がUP、夜ヨガなら自律神経を調整して夜食への欲求が抑えられますよ。
ポーズ1:前屈のポーズ(Uttanasana:ウッタナーサナ)
前屈のポーズとは
身体を折り曲げる時に高い腹圧をかける腹筋養成ポーズです。息を吐き切ったぐらいではまだまだ、お腹を引き込む筋力が必要なポーズなのでお腹から痩せたい人におすすめです。
前屈のポーズの効果
脳の血流が高まりダイエットへの意欲も上昇、ポーズから元に戻れば一気に全身すみずみまで酸素がたっぷり含まれた血液が流れます。太もも・お腹痩せ、むくみ太り解消に期待できます。
前屈のポーズのポイント
息を吐きながら股関節からしっかり折り曲げるのがポイントです。両足の裏で均等に床に立って、前屈したらもう一段階腹筋を引き込んで。背中を丸めず、柔軟性がない人は膝を曲げてもOKです。
ポーズ2:板のポーズ(Phalakasana:ファラカーサナ)
板のポーズとは
ヨガの定番で体幹トレーニングにぴったりのポーズです。名前の通りに全身を一枚板になったつもりで全身に力を込めて一直線に。ダイエットとヒップアップが同時に叶います。
板のポーズの効果
お腹が痩せるポーズですが、なれてくると体幹だけでなく腕や足の筋肉まで一気に引き締めることができます。姿勢が良くなるので立ち姿がキレイになりますよ。
板のポーズのポイント
肩の力を抜いて腕の付け根から床をグッと押すのがポイントです。手首は肩の真下に置いて指を大きく開きましょう。お腹やお尻が上がったり下がったりしないよう注意します。かかとを後ろへ押し出すようにすると大臀筋が鍛えられます。
ポーズ3:四肢のポーズ(Chaturanga Dandasana:チャトランガ ダンダーサナ)
四肢のポーズとは
身体を低くするほど二の腕が痩せるポーズです。背中の大きな筋肉も同時に鍛えられるので、肩甲骨付近にある『褐色脂肪細胞』が刺激されて、消費カロリーがアップします。
四肢のポーズの効果
上腕二頭筋で体重の多くを支えるので、二の腕・肩周りのダイエットに効果的です。胸から前スネを同じ高さに保つポーズなので、腹筋・ふくらはぎの引き締めにもおすすめです。
四肢のポーズのポイント
肘を90度に曲げるのがポイントです。はじめのうちは体重を支えるのがやっとですが、肘の真下に手首を置いて体重を手より少し前方へ向けて下ろします。腹筋に力を入れて、床に身体がつかないようにがんばりましょう。
ポーズ4:コブラのポーズ(Bhujangasana:ブジャンガーサナ)
コブラのポーズとは
足の甲と頭の先で引っ張り合うように背筋を鍛えるポーズです。一見すると手と足で身体を反らせているようですが、実は背中からお尻までのムダなお肉をしっかりダイエットできます。
コブラのポーズの効果
背筋に負荷をかけながら胸を開くのでバストアップにも効果的です。姿勢改善や骨盤底筋を鍛える効果もあるので、アラフォー以降の女性におすすめです。
コブラのポーズのポイント
足の甲全体で床をしっかり押すのがポイントです。内股にならないようにまっすぐに足の甲を使います。手で上半身を支えながら太ももの付け根が床から離れるように持ち上げますが、腕力ではなく背筋の力を使いましょう。
ポーズ5:弓のポーズ(Dhanurasana:ダニュラーサナ)
弓のポーズとは
胸と足で引っ張り合うことで猫背・肩こり解消にも効果的なポーズです。お尻の下にがっちりついたセルライトをやわらげて、太ももとの境目を作りたい人におすすめです。
弓のポーズの効果
デスクワークなどで滞りやすい臀筋や太もも・背中の血流を改善して脂肪燃焼を促進します。また、お腹で身体を支えるので内臓の活性化や生理痛の緩和効果も期待できます。
弓のポーズのポイント
胸と足の前後に引っ張り合う力を利用して行うのがポイントです。うつ伏せで足首を掴んだら、息を吸いながら腹筋に力を入れて上半身と足を引き上げます。膝を開かず足の甲で後ろの壁を蹴るイメージで行いましょう。
ポーズ6:下向き犬のポーズ(Adho Mukha Svanasana:アド ムカ シュヴァナーサナ)
下向き犬のポーズとは
ダウンドッグとも呼ばれ、ダイエットに効果的な筋トレにも数えられているポーズです。全身を使ったバランスポーズなので、押し合うことですべての筋肉を引き締めることができます。
下向き犬のポーズの効果
血流が促進されて脂肪燃焼効果が高まります。また、二の腕・ウエスト・太もものサイズダウンに効果的です。便秘がちという人も、腸の活動が活発になるので下腹ポッコリを解消できます。
下向き犬のポーズのポイント
手と足で押し合いながら腰を上げるのがポイントです。指を大きく開いて床につきますが、肩甲骨を寄せずに肩はリラックスした状態を保ちます。腰が反っていたら腹筋が弱い証拠、しっかり坐骨を天井に向けてお腹に力を入れましょう。
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ヨガでストレッチして疲労回復!ダウンドッグ(壁を使ったバージョン)#41
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ポーズ7:椅子のポーズ(Utkatasana:ウトゥカターサナ)
椅子のポーズとは
不安定な全身のバランスをインナーマッスルだけで支えるポーズです。全身痩せに効果的な筋トレのオーバーヘッドスクワットに当たるポーズで、足でしっかり床を踏みしめて下半身もギュッと引き締めます。
椅子のポーズの効果
体幹・腹筋・太ももの筋肉に大きな負荷がかかるので、基礎代謝がアップ。不安定さを筋力で解消しようとするパワーで、全身のバランスが整って骨格の歪みを調整します。
椅子のポーズのポイント
足を肩幅より狭く立って指先は広げずに正面を向けるのがポイントです。両ひざを曲げて腰を落としたら、太陽を拝むように両手と顔を上向きに。骨盤は後ろの壁に突き当てるように引いて膝はつま先より後ろ、腹筋に力を入れて背筋を伸ばしましょう。
痩せるためのヨガに関するQ&A
男性のダイエットにもヨガは効く?
ヨガのダイエット効果は男性にもおすすめです。
ヨガ発祥の地インドでは男性が行うもの、むしろ男性のダイエットにヨガは相性抜群と言えます。筋肉質で柔軟なボディが手に入るのがヨガのメリットで、心臓など循環器機能がアップするという良さもあります。他に行いたいスポーツのパフォーマンスをあげるのにも役立ちますよ。
どこから痩せる?
手首・足首→腕→ふくらはぎ→肩→上腕→太もも→胸・顔→お腹→お尻といったように、一般的に肝臓から遠い脂肪から消費されていくようです。
ただ、それは脂肪燃焼しやすい順番の話。部分痩せ効果のあるヨガを行えば、目的のパーツが鍛えられてキュッと引き締めて見せることも可能になりますよ。
例として、なかなか痩せにくいとされているお尻をスッキリとさせるには以下で紹介されているようなポーズがおすすめです。
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まとめ
ヨガで本当に痩せるのか、ダイエットできる理由はなんなのか。
ヨガでダイエットに成功する秘訣は、ポーズや呼吸法を「何となく」で行わないことです。ヨガは『痩せ療法』ではなく、心身に良い刺激を与えて活性化させることが目的。それを頭に入れてしっかり行うからこそサイズダウンできるのです。
今回紹介した痩せるヨガの7ポーズは、運動強度も低くて初心者にも比較的簡単に行いやすいもの。一生懸命やらなくても習慣化することで『痩せやすい体質』に変わるきっかけになります。
即効性はないけれど、リバウンドしないダイエットを成功させるなら、今日からヨガを始めましょう。