この記事は、8月12日に行われた「オンライン小学生の夏休み7Days運動プログラム」で事前に寄せられた、子供の運動お悩み相談について詳細な回答です。
3回目は具体的な子供の運動をご紹介しておりますのでお役に立てば幸いです。
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トレーナー小山氏の紹介
世界教育会議(ケンブリッジ大学)最優秀賞授賞式
小山 啓太
トレーナー歴20年。NATA-ATC。2020年よりエビジムのトレーナーに。
1978年1月22日生まれ。北海道札幌市出身。立正大学法学部を卒業後アメリカに渡り、エンポリア州立大学大学院スポーツ医科学専攻課程と、セントラルミシガン大学大学院運動科学専攻課程を修了。オリンピック選手やプロのアスリートのトレーナーとして活躍。障害者スポーツについて学び、帰国後は群馬大学にて教鞭を取り、運動と脳の働きを研究。2018年英国ケンブリッジ大学での世界教育会議にて最優秀研究発表賞受賞。プロアスリート、モデルや芸能人から一般の方まで幅広く正しい体の使い方、運動法や生活習慣の指導を行っている。
体や脳、運動に関する著書も多数執筆。『0歳からのボール遊び運動 "投げる"が脳と体を育む』『野球選手のTHE肉体改造』『現代社会のスポーツ総合学 1―スポーツとともに生きるエキスパート達の提言 (グリーンブックレット)』他
最低限やるべき運動は?
Q:毎日気軽にできる脳とからだを鍛える運動を教えていただきたいです。
A:脳を鍛えるデュアルタスク運動
人間のからだの中でもっとも感覚に優れ巧緻な運動が可能なのが手指です。手を使うことで脳は鍛えられます。例えばお手玉のような単純な運動であっても脳は賦活します。
ポチポチとゲーム機のボタンを押すのではなく、自然を感じる手の使い方をしましょう。目では見えないものを種子は感じ、脳を鍛えます。感覚が養われると運動能力は伸びていきます。
人は手を使うことで初めて創造的になり、新しいものを生み出せるのです。まずは、手を使う運動を行いましょう。
脳と運動の発達には、デュアルタスクの運動が効果的です。単に「走る」「跳ぶ」ではなく、お手玉しながらジャンプする、不安定な体勢でボールをキャッチする、など同時に二つ以上の運動を行うことで、共同注意、身体イメージ、運動企画力などさまざまな脳と運動の力を伸ばします。
Q:都内在住ですが休校以降、外に出ることを億劫がってしまい慢性的に運動不足です。親が毎日付き合うことも難しく少しでも体を動かせるきっかけ作りのヒントがあれば聞きたいです
A:本来もっている子どもの好奇心、冒険心を引き出そう
都心の子どもほど、運動やスポーツへのアクセスが親に依存すると言われます。からだを動かしたいと思っても、子どもだけですぐに行ける場所がない、仲間がいない、教えてくれる人がいない、感性を育む山も川も田畑もない。親が連れて行ってくれないと得られない。
私は長年、発達障害の子どもに運動指導を行っています。ある都心に暮らす男の子は、とにかく運動が嫌いで、いつもやらなくて良い理由を探していました。しかし、この子は電車がとても好きでした。
私はこの子と、とにかく毎回いろんな電車を見に行こうと誘いました。すると運動ではなく、電車を見に行くと言う楽しい活動になり、歩く歩数は当初の5倍、自転車で移動する時は平均10キロも動くようになり、すると公園などでブランコにのったり、ボール遊びする機会も増やすことができました。
女の子の場合は、お花を探して回ったり、可愛いお店を探したり、その子が興味の持てる外界にあるものを一緒に見に行くと言う「冒険」から初めて、次第にからだを動かす機会を増やしていきます。
もちろん、乗り気じゃない時もありますが、一緒にいてあげること、話を聞いてあげること、興味と好奇心をそそり背中を押してあげることが大切です。「だるい」「めんどくさい」は運動不足の証拠です。子どもらしく好奇心が働けば、脳はウキウキして疲れなど感じません。
Q:学校以外で、どんな運動、遊びをするといいですか?
A:実学としての団体競技スポーツ活動、そして自由な遊び
学校では体育の授業がありますが形骸化されてしまい、なぜ跳び箱を跳ぶのか?、なぜ鉄棒をやるのか?、なぜボールを投げるのか?、これにはっきりと理由を答えられない教員も増えています(これは大学教員である私にも責任があると反省しています)。
スポーツ活動を行うことも良いと思います。特に団体競技に参加することで、学校のカリキュラムに束縛されていない実学としての社会性、共感力、協調性を養う場となります。
どんなに苦手な子でも、運動はやれば必ず上手くなります。違うのは、上手くなるのにどのくらい時間がかかるかだけです。
学校以外では、自由に遊ばせてあげてください。からだを動かすことが楽しいと思える活動に参加してください。
Q:足が遅く、べたべた走り。姿勢も悪く自信がなくなってる。速く走るコツは?
A:まずは全力で走る楽しさを感じること
子どもたちは歩かなくなり、足の力や姿勢を保つ力が低下しています。足はからだの中でも感覚にすぐれた部位の一つです。足の裏で地面を感じ取る力は、バランス感覚や姿勢制御に直結します。この感覚が未熟だと、すぐ転んでしまったり、方向転換や急停止などが上手くできません。
足の感覚刺激や足裏の筋肉を鍛える運動を行いましょう。イボイボのボールを裸足で持ち上げたりする運動は、感覚刺激と同時に体幹の強化にもつながります。
子どものころ、速く走る遅く走るという力のコントロールは上手にできません。子どもに「走ろう」というと全力で走り出します。これも自分が足が遅いと感じたり、意識させてしまうと全力で走るのをやめてしまいます。
走るのが楽しい遊びや、追いかけっこなどで、まずは全力で走る遊びをやることです。技術的にこうやって走ると速くなるというのでは、そこに人間らしい運動の楽しさが薄れてしまいます。
速く走ることよりも、楽しく走れることを知る方が、長い目で運動を楽しむ素養を育むことになります。そして、楽しみながら毎日全力で走っていれば、ストライドは伸びていき、ひざは高く上がり、足の回転も速くなっていきます。
べたべた走りをどうしても改善してあげたいのであれば、つま先で走る、スキップで走る、上り坂を全速力でかけ上がる、などを試してみてください。ここでも遊びの要素を忘れないようにしましょう。
野球の上達方法
Q:ボールをまっすぐに遠くまで投げられるには、どのような練習をしたらいいですか?
A:ボールをしっかりと握れない子が急増している
私は年間1万5000人以上の子どもたちにボール投げを指導しています。保育園、幼稚園、小学校、中学校など教育現場から、スポーツ少年団などさまざまです。子どもの体力低下が危惧され続けていますが、その中でも低下が著しいのが握力とボール投げ体力の低下です。
ボールを投げる力は、基礎体力としてだけではなく、人間らしい巧緻性の高い、複雑な動きができるからだに成長しているかを測るバロメーターでもあります。投力の低下は脳と運動技能の衰退を意味しています。
まず、ボールをしっかりと握れない子どもが増えています。手指を使う運動の減少により握力の低下とともに握りの未熟化が見られます。赤ちゃんのにぎにぎのような原始把握という握りでボールを持つ子が増え、しっかりと握れていないためにからだを大きく動かしてボールに力を伝えることができません。
ボールを遠くに投げるためには、足の力と体幹の力が重要です。足とお尻の筋肉を使って勢いをつけます。体幹でひねりの動作を連動させて腕を斜めに動かして前に速く回旋する動きにつなげます。
よく腕を上にあげて振り下ろすと言いますが、これは間違いです。巧緻性の高いオーバーヘッドスローは人間固有の運動とされ、骨盤、肩甲骨、前腕の2本の骨、そして手指による拇指対抗運動などの骨格的特徴があることではじめて実現します。
単純に上から下に振り下ろす動きとはかけ離れています。遠くに投げるには、体を大きく動かして、前に向かって腕を回し出すイメージです。
この複雑な投げるという動きの上達には、段階を追って必要な技能を経験することが大切です。小さいころからボールに親しみ、さわる、持つ、転がす、落とす、つまむ、捕るなどの体験学習を経ていると、投げるための空間知覚、運動協調、巧緻性が養われていき、投げたい方向へ投げる技能が向上していきます。
足とお尻とお腹を使って、前に大きく投げるイメージで
ある程度ボールを投げる技能が習熟した後は、身長、体重、腕の長さ、筋力などが距離投に影響します。お子さんが野球をやっているのであれば、無理に型にはめて投げさせないこと、他の子どもと比較しないことです。
野球は道具を使う技術スポーツですので、身長体重に関係なく、どんなに小さな子でも続けていれば絶対に上手になっていきます。足が遅い子でもスターになれるのが野球です。だからこそ、楽しいと感じられる環境でプレーすることが最重要です。
投げるコントロールが良くなりたいのであれば、手指の感覚を鍛えましょう。重さ、大きさ、手触り、形の異なるさまざまなボールを投げる練習をすることです。
手指から感じる感覚情報をもとにからだを動かして投げるわけですから、重さの違いによって力の強弱も関節の角度も調整するわけです。そのメモリーが多いほどに運動記憶として蓄積され、微妙な力のコントロールができるようになっていきます。
脳の可塑性ははかり知れません。正しい指導で練習すれば脳も運動技能も確実に伸びていきます。
Q:ヒットを打った後の打席でどうしても体がグラグラになり、打てないことが多いです。スクワット、素振り等はしていますが、効果的な体幹を鍛えるトレーニングが他にもあれば教えていただけると助かります。
A:目を閉じて片足で立ってバットを振りながら何秒間立っていられますか?
アメリカのプロ選手もやるトレーニングですが、片足で立ってバランスを保ち、バットを振ったりキャッチボールをしたり、体幹も鍛えられますが、それと同時にバランス感覚を養います。
他にも、両足でしっかりと立って、バスケットボールを両手で持ち、胸の前で腕を伸ばしてボールを大きく左右横に振り、グラグラしないように足腰を安定させる運動なども効果的です。これも、プロ選手がメディシンボール(重いボール)でやるトレーニングです。
30秒からはじめて1分くらい耐えられるように挑戦してみてください。
子ども運動教室プレゼント:エリプスセンスの遊び方
引用:mizuno公式サイト
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